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自著「鬼手仏心 魚を獲って暮らす生き方に学ぶライフデザイニング」(地球丸刊)やバサー誌連載「ジャパンオリジナル」などでも度々披露しているとおり、当時、開発に行き詰まり、もがき苦しみながら連日行っていたフィールドテスト中の事故によって偶然出現した「神の設計図」から、初代DEEP-Xシリーズに搭載された特許技術「多目的重心移動概念PAT.」が生まれている。
それを搭載した初代DEEP-X(プロトタイプ)は無敵に思えた。琵琶湖の長浜、沖ノ島界隈、対岸の湖西エリアをはじめ、南湖、西の湖を引き倒し、余裕で三桁に及ぶバスを釣った。「バスは60cm以上にならない」という可笑しな人も当時いて(笑)、なかなか信じてもらえなかったが、あと数ミリで60cmというビッグサイズもプロトタイプで釣っている。プロトを池原ダムにも持ち込み、本当によく釣りまくった。
当時、アメリカではセントラルPROAMトーナメントが開催され、そこへ乗り込もうと考えていた。シーズンインしたら一緒に参戦を企てていたランディ・ブロウキャットにDEEP-Xの凄さを説明するため私は渡米し、早春のスプリングフィールドへと向かった。 ランディと待ち合わせたのは、堅い岩場の段々畑のようなショアラインが特徴的なテーブルロックレイクだ。しかし、真冬のような寒波の真っただ中で、段々畑状の岩場は積雪で真っ白な垂直岩盤にしか見えず、ボートランプで雪おろしをしながらランディのレンジャーを整備し、やっとの思いで早朝気温がマイナスの湖上に出た。私たちのロッドはキャストのたびにガイド部分に氷幕が張る、凍てつく寒さだった。 結果から言うと、当時モデル末期となっていたBait-Xをカウントダウンにチューニングした実験モデルとDEEP-Xは、白銀のテーブルロックレイクから奇跡のような釣果を叩き出している。
意気揚々と日本に帰国し、成田から浜松へと帰る前、私は霞ヶ浦へ寄った。創業時にフィールドテストで散々お世話になった新利根川の松屋さんから船を借り、スノヤワラ界隈までをDEEP-Xで釣り倒すためだ。 結果は、まるでダメだった。作り直すことにした。 これまでプロトタイプが活躍していたのは、琵琶湖も池原もテーブルロックも深場の岩盤、ハードボトムでのタッチングやウィードボトムの中層エリアだった。 霞ヶ浦は、泥質でところどころに腐食した葦が横になって沈下して堆積する地質のボトムがあることを、後日本社から持ち込んだ水中カメラによる調査で突き止めた。ボトムタッチングの際、こうした沈下した繊維質の腐食物(枯れ葦が堆積した腐食沈殿物)をリップがえぐって拾ってしまい、その一瞬のみ、瞬間的にアクションのピッチが消滅することが、ダメとした原因だ。
どんより気分で浜松の本社工場に戻った私は、DEEP-X200の内部構造を再構築し、霞のシャローでボトムタッチ時のダートやスライドでボディが横倒しになった一瞬のみ、重心がアクション軸上から大きく分離しそうになるのを抑制するため、あれこれ試し、BLH(バランサーロックホルダーPAT.2)を着想し、多目的重心移動概念に加味することとした。従前の特許事項に新たな請求事項を追加し、ファイナルプロトを再度作成した。そこから私の霞ヶ浦通いがはじまった。 浜松から往復する日々が続き、ファイナルといいつつもその後5回ほど最後の最後という仕様へと煮詰めて進展させている。さらにDEEP-Xは発売後もリップのオフセット角も含めて、最終的には重心素材の変更による低重心化(タングステンを使用:DEEP-X200T)など、メガバスルアーの常ともいえるアップグレードをしている。 当時は、「関東のシャローでディープクランクなんか使いませんよ」とも言われていた。それよりも当時試作中だったグリフォンを待望する声の方が大きかったが、私はどこでも使える(いかなる深度や環境でも)唯一無二のクランクを作りたかったのだ。
理想への追求は執拗に続けられ、アップデートが重ねられた。わたしにとってDEEP-X200は、単なるクランクのディープダイバーという存在では括れない存在となり、早明浦ダムでは待望の60cmオーバーを釣り、釣行ドキュメンタリーの「X-BITESステージ1」(VHS)や「MISSION-X」(DVD)でも行き詰った状況を大きく変えるドラマティックな釣果を何度も叩き出してくれた。 理想を追求し、開発思想を「DEEP―DIVE」させてきたことから、DEEP-Xと名付けている。単なるディープダイビングクランクではないことは現在のLBO搭載モデルにも受け継がれている。